マイクロアド、24年9月期通期決算予想を下方修正 主力サービスの不調で
マイクロアドは、24年9月期通期決算の予想について下方修正することを発表しました。利益は最大で7割ほど当初の予想よりも減少する見込みです。
前回発表予想
売上高:14,838百万円
営業利益:742百万円
経常利益:739百万円
当期純利益:567百万円
今回修正予想
売上高:13,600〜14,000百万円
営業利益:280〜460百万円
経常利益:220〜400百万円
当期純利益:190〜370百万円
修正理由
データプロダクトサービスは、主力サービスであるUNIVERSEと、デジタルサイネージサービスが属しております。UNIVERSEにおいてはGoogle社によるCookie規制の開始に向けて積極的に対応を進めておりましたが、規制自体が延期・撤回された為、当初見込んでいた規制開始前のテスト需要の獲得が困難になりました。
また、UNIVERSEの販売戦略として「代理店経由の大手顧客」「直販の大手顧客」「中小顧客」の3つの顧客属性毎に戦略を設計しております。「直販の大手顧客」や「中小顧客」においては、昨対比で売上は拡大しておりますが「代理店経由の大手顧客」に関しては、景況感や季節性の影響を受けやすいため昨対比で売上が減少しており、その減少分をその他領域の拡大でカバーすることができなかったことが、従来予想を下回る要因となっております。
デジタルサイネージサービスに関しては、美容サロン向けの新サービスとして「OCTAVE」の立ち上げに注力しておりましたが、美容サロンに設置する専用タブレットの設置作業が計画より難航し収益化に遅れが生じたことで、従来予想に対して売上高・売上総利益ともに下回る結果となりました。
以上から、データプロダクトサービスの2024年9月期の売上高は従来予想78.9億円に対して68.7億円(差額:-10.1億円 / 比率:87%)、売上総利益は従来予想28.2億円に対して22.8億円(差額:-5.4億円 / 比率:81%)という見通しとなっております。
コンサルティングサービスは、国内のメディア向けコンサルティングと、台湾支社を中心とした海外コンサルティングが属しております。メディア向けコンサルティングにおいては、サービス品質の向上によって、売上高・売上総利益ともに従来予想を上回って推移しております。海外コンサルティングにおいては、コロナ過以降の訪日インバウンドの増加に合わせた新サービスの準備を進めておりましたが、想定よりも訪日観光客数の回復が遅く、マーケティング需要の獲得に時間を要したことで売上高は従来予想を下回る結果となりました。一方で、より利益率の高いサービスの提供に注力することで、売上総利益に関しては従来予想を上回って進捗しております。
以上から、コンサルティングサービスの2024年9月期の売上高は従来予想69.4億円に対して67.3億円(差額:-2.1億円 / 比率:97%)、売上総利益は従来予想16.9億円に対して18.0億円(差額:+1.0億円 / 比率:106%)という見通しとなっております。
2024年9月期通期連結業績予想の修正においては、データプロダクトサービスにおけるUNIVERSEの売上高の上振れを加味してレンジにて修正しております。UNIVERSEは2024年6月以降、主要KPIを含めて拡大基調にあることと「代理店経由の大手顧客」において、顧客企業の決算期が多い9月に向けて複数の大型案件の提案が進んでおります。その進捗が現時点では未確定であるため、その上振れを加味しております。また「直販の大手顧客」においても、現在まで広告効果に対する顧客満足度が高く業績を拡大しておりますが、継続的に効果改善が達成された場合さらなる広告費の増額が期待できます。