経済メディアのBusiness Insider、AIの影響などで全社員の21%をレイオフ
2025.6.1
米経済メディア大手ののBusiness Insiderは、全社員の約21%にあたる人員削減を実施したと発表しました。CEOのバーバラ・ペン氏が社内メモで明かしたもので、今回の人員削減は全ての部門に及びますが、具体的な人数は公開されていません。
ペン氏は、近年のウェブサイトへのアクセス数減少が主な要因であると説明。Business Insiderの事業の約70%がオンラインのトラフィックに依存しているため、読者数減少に対応し、組織をより持続可能な形に再編する狙いです。
また、従来は他プラットフォームで好調だったカテゴリーの縮小や、主導権を握れない分野からの撤退も進めるとしています。加えて、検索流入に依存していたコマース事業の大部分から撤退し、一部の有望な分野のみを維持。新たに「BI Live」というライブイベント事業も開始し、読者との直接的な接点づくりに注力します。
さらに、AIの導入も加速。すでに社員の7割超がChatGPTのエンタープライズ版を日常的に活用しており、業務効率化による生産性向上が人員削減の一因となっています。
ペン氏は「変化は容易ではないが、Business Insiderは常に変革の中で成長してきた。今後もリスクを恐れず挑戦を続ける」とコメントしています。
Business Insiderは、24年1月にも業績悪化などを理由に従業員の約8%に相当する22名を解雇したばかりです。