ABEMA、ソフトバンクらと狭帯域での動画配信の最適化ソリューションの実証実験を実施
テレビ&ビデオエンターテインメント「ABEMA(アベマ)」を運営する、株式会社AbemaTV(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:藤田晋)は、ソフトバンク株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO:宮内謙)、F5ネットワークスジャパン合同会社 (本社:東京都港区、代表執行役員社長 権田裕一)の3社にて、MEC(マルチアクセスエッジコンピューティング)を活用した動画配信の最適化ソリューションの実証実験を行いました。
MECとは超低遅延や伝送負荷分散を実現するエッジコンピューティングの技術で 、5G での活用が期待されています。国内のインターネットトラフィックは年々増加を続けており、総務省が発表している「我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計・試算」によると、国内のブロードバンド契約者の総トラフィックや、移動通信の総ダウンロードトラフィックは増加傾向にあります。さらに、従来コンテンツの高品質化や新たなサービスの普及が進む中、今後もインターネットの品質を維持・向上させるために、コンテンツ事業者とネットワーク事業者といった業界を超えた連携が求められています。このような背景をうけ「ABEMA」では、より少ない帯域で安定的に動画コンテンツを配信する技術の検証として、3社でのMEC を活用した実証実験を行うに至りました。
この実証実験の結果、スマートフォン1~2台程度でしか「ABEMA」を視聴できないような狭帯域の静止衛星通信環境にて、MECを活用することで、スマートフォン10台で同時に「ABEMA」の番組を安定的に視聴出来ることを確認しました。MEC でキャッシュを行わない場合、複数台のスマートフォンで映像が停止する状況でしたが、MEC でキャッシュを行うことで、理論的には仮に端末が10台以上となっても、MEC より後ろのネットワークへの負荷はほとんど変わらず、同時接続数の増加に伴うトラフィックの増加を最小限に抑えられることが分かりました。今後、実証実験を通して得た知見をもとに、「ABEMA」では動画コンテンツをより効率的に配信が可能となる構成を検討し、視聴者のみなさまが映像を快適にお楽しみいただけるよう努めてまいります。
これまでも「ABEMA」では、快適な視聴体験を実現するため、IPv6への対応を行うなど、先進的な技術を積極的に取り入れるほか、表示速度の改善や通信節約モード機能拡充など、利便性を高めるための取り組みを行ってまいりました。今後も生活の中に深く浸透したサービスになることを目指し、新たな技術への対応、機能追加など積極的なサービス開発を行ってまいります。
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