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ヤフー、プライバシーに関する新たな取組みや「Yahoo!スコア」の一部仕様変更

・プライバシーの尊重に加え、そのプライバシーに関わる情報を守ることがヤフーの使命
・プライバシーに関する有識者会議を設置し、「プライバシーポリシー」を改定
・グループ企業へのデータ連携を開始、初期設定では“データが連携されない”仕様
・「Yahoo!スコア」は、初期設定では“スコアが作成されない”仕様に変更


ヤフー株式会社(以下、ヤフー)は、お客さまがYahoo! JAPANのサービスをご利用いただくことで生まれたデータは、お客さまのものであり、お客さまの“プライバシーを尊重する”ことに加えて、その“プライバシーに関わる情報を不正なアクセスなどから守る”ことがヤフーの使命である(※1)、と考えています。

ヤフースコア

この考えのもと、ヤフーのプライバシーに関する施策やその透明性確保のための取組みをより良くしていくために、消費者保護やセキュリティなどのさまざまな分野の有識者から成る、プライバシーに関する有識者会議(アドバイザリーボード)を8月に設置しました。第一回は、データの取扱いに関する透明性を高めていくべきであるという観点から「プライバシーポリシーの改定」と「『Yahoo!スコア』の今後の対応」を議題とし、8月15日(木)に開催しました。

ヤフーは、10月1日(火)の持株会社体制への移行(※2)に伴い、グループ企業(※3)との連携を強化し、お客さまにより良いユーザー体験を提供してまいります。そのため、有識者からの意見を踏まえ、「プライバシーポリシー」を同日改定し、お客さまにデータ連携の同意を得ることを前提に、グループ企業へのデータ連携を順次開始します。(※4)お客さまへの同意を得る方法については、初期設定を“データが連携されない”仕様とし、同日からお客さまがデータ連携を企業単位で自由に設定できる機能を提供します。

またヤフーは、お客さまや有識者からのご意見・ご指摘、さらにプライバシーに関する社会情勢も踏まえ、10月1日(火)より、既に「Yahoo!スコア」の導入企業への提供に同意いただいているお客さまを除き(※5)、“初期設定では「Yahoo!スコア」が作成されない”仕様に変更します。前述の同意いただいているお客さまの「Yahoo!スコア」を除き、既に作成された「Yahoo!スコア」は、同日消去します。以降は、お客さまに個別の同意をいただいた場合に限り、「Yahoo!スコア」を作成します。
なお、お客さま自身の「Yahoo!スコア」とお客さまに提供する特典などをウェブ上で確認できる機能は、2019年度内の公開を予定しています。

ヤフーは、お客さまが安心してYahoo! JAPANのサービスをご利用いただけるよう、今後もお客さまや有識者のご意見・ご指摘と真摯に向き合い、「データはお客さまのものである」という考えのもと、サービスの改善や丁寧な説明に努めてまいります。

※1:プライバシーポリシー改定のお知らせに記載 
※2:ヤフーは、10月1日より商号をZホールディングス株式会社に変更し、Zホールディングス株式会社が100%出資する子会社となる新たなヤフー株式会社が「Yahoo! JAPAN」事業を運営していきます。本プライバシーポリシーも、新たなヤフー株式会社が承継します。
※3:「グループ企業」とは、Zホールディングス株式会社とその親会社、子会社および関連会社をいいます。
※4:<連携するデータの例 >
   ・ユーザー識別子(ヤフーのお客様と、お客様から同意をいただいたデータ連携先のグループ企業のお客様が同じお客様であることを判定するための情報)
   ・属性情報(年代、性別など)
   ・Yahoo! JAPANのサービス内での行動履歴(閲覧履歴、購買履歴など)
   <“連携しない”データの例> ※別途同意がある場合を除く
   ・個人識別情報(直接特定の個人を識別できる情報。氏名、住所、個人識別符号など)
   ・連絡先情報(電話番号、メールアドレスなど)
   ・金融関連情報(口座番号、カード情報など)
   ・要配慮個人情報(人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実など)
   ・通信の秘密にあたる情報
   ・Yahoo!スコア
※5:一部のお客さまとは、既に「Yahoo!スコア」の導入企業への提供に同意いただいているお客さまを指します。詳細はこちらをご覧ください。
「Yahoo!スコア」の作成に関する初期設定変更のお知らせ
「Yahoo!スコア」の提供には、プライバシーポリシーとは別に、個別の同意が必要です。

有識者会議(アドバイザリーボード)設置について

ヤフーが取組むプライバシーに関する施策やその透明性確保のための取組みをより良くしていくために、さまざまな分野の有識者からなる「プライバシーに関する有識者会議(アドバイザリーボード)」を設置し、今後定期的にご意見を頂戴していきます。
<概要>
・座長:宍戸 常寿 (東京大学 大学院法学政治学研究科 教授)
・メンバー:
 川口 洋 (株式会社川口設計 代表取締役)
 庄司 昌彦 (武蔵大学 社会学部 教授)
 鈴木 正朝 (新潟大学 大学院現代社会文化研究科 / 法学部 教授、
       理化学研究所 革新知能統合研究センター 情報法制チームリーダー)
 長田 三紀 (情報通信消費者ネットワーク)
 森 亮二 (英知法律事務所 弁護士)
(敬称略・五十音順)

・開催実績:第1回/2019年8月15日(木)
- プライバシーポリシーの改定について
- 「Yahoo!スコア」の今後の対応について

・URL:https://privacy.yahoo.co.jp/advisoryboard.html

・座長 宍戸常寿教授によるコメント
現在、産業界と政府は協力して、AIやIoTなどの新しいテクノロジーを活用した経済の成長と同時に、社会課題を適切に解決していく新しい社会像を目指しています。この“Society5.0”は、データによるイノベーションを加速させるとともに、データ利活用のメリットを私たち一人ひとりが享受できることを、目指すべきものです。そのような公正な社会運営のポイントになるのは、データに関するプライバシーのあり方です。
私たちアドバイザリーボードは、ユーザーの視点に立って、日本最大級のインターネット企業であるヤフーのサービスが、プライバシーを尊重したものとなるよう助言していきます。そのことを通じて、日本におけるユーザーのプライバシーのあるべき姿を創っていくことにも、貢献できると考えています。
第1回会合では、データ利活用がデータの本人を起点とすべきであり、企業はデータの取扱いに関する透明性を高めていくべきだという観点から、「プライバシーポリシーの改定について」と「『Yahoo!スコア』の今後の対応について」について、ヤフーの経営陣・担当者と真剣な議論を行いました。
その結果、プライバシーポリシー、そしてユーザー向けの説明ページとして設けられているプライバシーセンターは、これまで以上にわかりやすいものへと改善されました。さらに、ユーザーが自らのデータをコントロールする機能が強化され、ヤフーとグループ企業とのデータ連携の初期設定をオフにした上で、個社ごとに連携を設定できるようになりました。
また、すでに批判や疑問が示されていた「Yahoo!スコア」については、アドバイザリーボードからも、サービスのあり方やユーザーへの説明に関する指摘がありました。ヤフーがそれらの意見を重く受け止めて、スコアの作成を初期設定でオフにするよう変更し、サービス設計やユーザーへの説明を見直すことにしたのは、きわめて適切な判断です。残念なことに、国外の「スコアリング」の中には、ひとりの人間をトータルに格付けして、個人の自律を傷つけたり、社会統制に使われたりするものもあります。ヤフーは、それとは違い、ユーザー一人ひとりにメリットを提供するためのスコアサービスを目指しているはずです。今回の見直しを機会として、そのようなスコアサービスの新しい姿を提示してもらいたいと思います。
データ駆動型社会の健全な発展のためには、企業の活動、ユーザーの思いや外部の知見が、あるべきデータ利活用とプライバシーの尊重をめぐって対話し、その成果がサービスに反映されるというプロセスが不可欠です。ヤフーが、引き続き日本のインターネットにおいて先導的な役割を果たし続けることを期待していますし、アドバイザリーボードとしても、データの利活用に向けた先進的取組みを理解しながら、同時にユーザーの視点を忘れずに、緊張感を持って役割を果たしていきたいと思います。

https://about.yahoo.co.jp/pr/release/2019/09/09a/


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