AnyMind Group、生成AIを活用したアプリケーション開発を推進する組織を新設
AnyMind Group株式会は、生成AI技術およびLLM(大規模言語モデル)を活用したアプリケーション開発を推進する組織「AI App Studio」を新設しました。
「AI App Studio」では、進化が著しいAI分野の最新技術を取り入れ、AnyMind Groupが提供する独自プラットフォームを通じて、さまざまなブランド企業の課題解決に生成AI技術やLLMを活用した支援を行い、AI分野におけるグローバル規模での提供価値の最大化を目指します。また、「AI App Studio」では、新たにAI分野におけるさまざまなポジションのエンジニアを積極的に採用します。
なお、2023年12月に発足した研究開発チーム「AI Lab」は、本組織と統合しました。AnyMind Groupは、東京(日本)、バンコク(タイ)、バンガロール(インド)、ホーチミン(ベトナム)に加え、2024年の9月に新設した杭州(中国)を含む5ヵ国に開発拠点を有しており、AIの研究開発を積極的に推進していきます。
■背景
AnyMind Groupはこれまで、ブランド企業、パブリッシャー、クリエイター向けに11つの独自プラットフォームを提供し、データドリブンな施策の提案と実装を行ってきました。AnyMind Groupが注力する東南アジア地域は、生成AIの活用が特に盛んなエリアです。日本、台湾、シンガポールなどの先進国と比較しても普及率が30%以上高く、AI領域において最も注目される市場の一つです。*1
AnyMind Groupは、2023年にAIに関する研究開発チーム「AI Lab」を立ち上げ、2024年には既存の自社プラットフォームに生成AIを搭載するとともに、データ&AI統合活用プラットフォーム「AnyAI」とAIライブコマースプラットフォーム「AnyLive」を開発しました。
AnyAIは、マーケティング領域からEC領域まで多種にまたがるデータを統合し活用を促進するAIプラットフォームです。ブランド企業は、広告配信ツールやECプラットフォームに分散しているデータと、自社内のローカルデータを、高いセキュリティレベルで統合できます。これにより、LLMを通じた高度な分析が可能です。LLMやRAG(Retrieval-Augmented Generation)の技術を活用し、統合されたデータを組み合わせることで、事実に基づいた回答を実現します。
AnyLiveは、アジアを中心に主要な販売チャネルに成長しつつあるライブコマースを支援するAIプラットフォームです。低コスト・長時間の配信を可能とするAIライブ機能では、撮影された素材に基づいたアバターを作成します。また、LLMによる配信台本の自動生成と改良・Text-To-Speech技術による視聴者からのコメントへの応答などを実現しています。AnyLiveはサービス開始から2ヶ月で、すでに飲料水・スキンケアブランド「evian」など複数のグローバル企業で活用されています。
また、社内業務においてもAIを積極的に活用し、業務効率化に取り組んでいます。日本のインフルエンサー事業部においては、業務の一部をLLMによって自動化しており、作業効率が最大3倍となるなどの成果を上げています。これらの実用化の取り組みをさらに強化し、ブランド企業にさらなる付加価値を提供するため、新たに「AI App Studio」を新設しました。
*1:出所 デロイト トーマツ「アジアパシフィックにおける生成AI」
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/about-deloitte/articles/ai-institute/generative-ai-asia-pacific.html
■主な取り組み内容
・外部有識者との連携
これまで、AnyMind Groupの技術アドバイザー山崎俊彦(東京大学大学院情報理工学系研究科教授)と連携し、定期的に生成AI技術に関するディスカッションを行い、開発についてアドバイスをいただいています。AnyMind Groupは、その知見を活かしてプラットフォーム開発を推進してきました。今後も、グローバルなEC領域で蓄積したデータを活用し、AI技術を基盤としたデータドリブンな意思決定を実現するアプリケーションの開発を進めていきます。
・AIプラットフォームを提供するパートナー企業との連携
2024年7月には、Google Cloud生成AIパートナーのエコシステムに参加し、各国の特性に応じたクラウドサービスの提供を開始しました。今後も、AIプラットフォーム提供を行うパートナー企業との連携を一層強化し、AnyMind GroupのAIソリューションをさらに高度化させることで、誰もがより簡単に利用できるサービスとして、グローバル展開を推進していきます。