IMAGICA、TVポスプロ事業の撤退で最大150名の希望退職募集 東北新社のポスプロ事業でも80名規模で希望退職済
IMAGICA GROUPは、連結子会社の株式会社IMAGICA Lab.が手掛ける「TVポストプロダクション事業」からの撤退を発表しました。2025年6月末までに事業撤退を完了する予定で、これに伴い100~150名程度の希望退職者の募集も実施します。
ポストプロダクションとは、撮影後に行う編集や加工を行う映像制作の工程。IMAGICA GROUPではポストプロダクション事業を子会社にて行っており、テレビ映像やアニメーションなど分野別で専用の編集スタジオを保有しています。
この決定の背景について、TV市場およびTVポストプロダクション市場の縮小傾向や競争激化に加え、フリーランス化の進行による参入障壁の低下など、事業環境が大きく変化していることを挙げています。さらに近年は、エディター・ミキサーの離職とそれに伴う顧客離れにより事業の稼働率が低下。2024年3月期の売上高は26億9,500万円、営業損益は9,300万円の赤字を計上していました。
希望退職の募集は2025年1月20日から2月12日まで実施され、退職日は2025年6月30日。対象者はTVポストプロダクション事業に携わる社員および管理部門に所属する一部の社員。優遇措置として通常の退職金に加え特別加算金を支給し、外部専門会社による再就職支援も実施。撤退対象となる事業拠点は、品川プロダクションセンター、赤坂ビデオセンター、渋谷スタジオ、渋谷公園通りスタジオNEXTの4拠点。
競合他社も希望退職を実施
また、IMAGICAの競合である東北新社は、11月29日までに子会社でポストプロダクション事業を行っていたオムニバス・ジャパンで希望退職に76人が応募したと発表していました。同社は、9月に番組のポストプロダクション事業からの一部撤退と、80人程度の希望退職募集を発表していました。
TV市場の縮小、フリーランス化、さらに今後はAIによる省人化などで、TV向けのポストプロダクション事業は今後も再編は進みそうです。