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FASTとは


今回は、日本でもBBM社がコンソーシアムの形で24年6月より提供を開始することで、話題になっている無料映像配信サービス「FAST(Free Ad-supported Streaming Television)」について解説します。

FASTとは

「FAST」は無料広告型ストリーミングテレビの略称で、スマートTV(Connected TV)を中心とした新たな視聴スタイルとして、北米やアジアを中心にオンデマンド型の視聴を上回る勢いで急速に伸びている放送型の映像配信サービスです。

 衛星放送など有料プラットフォームのビジネスモデルの基本であった、プロバイダーから支払われる配信料金が存在せず、広告収入のみで成立します。その為、映像コンテンツを持つ多くの事業者が参入障壁の低さから新たな収入源として注目するサービスです。

 従来のテレビ放送のように、チャンネルを選択するだけで番組が次から次へと流れてくるため、膨大な映像の中から見たい番組を探す労力を極力無くし、好きなジャンルの番組をSVOD(サブスクリプション・ビデオ・オン・デマンド)・定額制動画配信サービスとは違い、無料で気軽に楽しめる新たなサービスです。

FASTの歴史

先駆者と言われるのは米国のPlutoTVで、2014年に立ち上がったサービスと言われています。ただ、FASTという言葉が米国で一般化され始めたのは2019年からと言われています(コンサルティング会社TVREVのアラン・ウォルクさんの発言から)。

先行している米国では2024年時点、PlutoTV、tubi、Roku Channel、Xumo、Peacock、Local Now、Plex、Sling Freestream、Samsung TV Plus、Xumo Play、Amazon Freevee、Vizio WatchFree+など大手サービスだけでも既に数十以上のサービスが展開されており、それぞれがその中に多数のチャンネルを持ち、多いものは400以上のチャンネルを有するサービスも登場しています。また、22年7月時点の調査で米国のコックコネクテッドTV所有世帯の60%がFAST利用世帯と言われており、現在は70%以上はあるとも言われています。

日本では近いサービスとしては、ABEMAやTVerが挙げられていましたが、いわゆるFASTというサービス形態で最初に開始したのは24年6月(正式ローンチは8月)の「FASTチャンネル」となっています。

FASTが流行した背景

いくつか理由は考えられると思いますが、1つ目は2019年時点で動画配信の主流であった大手サブスクサービスに対するサブスク疲れと言われています。Netflix、Amazon、Disny、Huluなど国内外で大手サブスクサービスが乱立し、それぞれに課金をしていると膨大な固定費となり、また全ての作品を観ることは不可能という状況になっていました。そのため、従来の地上波テレビと同じように、無課金の代わりに広告視聴が伴うFASTは、家計に優しいサービスでもあり、普及していったと言われています。

もう1つは、コネクテッドTVの普及です。コネクテッドTVは、インターネットに繋がるテレビデバイスのことで、Netflix、Amazon、Disny、Huluなどを大型の画面で楽しみたいなどのニーズから、インターネットが繋がっているテレビデバイスや、テレビデバイスに差し込むことでインターネットに繋がるアイテムが急速に普及しました。そのため、地上波を見ているテレビデバイスを利用して、地上波と同じ体験をインターネット配信で実現するFASTも普及しやすかったと言われています。

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