朝日広告社、テレビメタデータと日本IBM Watsonを活用したキャンペーンマネジメントの実証プロジェクトを実施
朝日広告社は、ソニー系ゼータ・ブリッジ社のテレビメタデータと日本IBM Watsonを活用し、ビッグデータから見込顧客のパーソナリティ(心理的特徴)と広告レスポンスをリアルタイムに分析・把握して、広告表現とメディア投下・配信を機動的にコントロールする実証プロジェクトを実施しました。今後も実証プロジェクトを継続し、対応可能なリアルタイムの広告運用と抽出された見込み顧客のパーソナリティを統合し、広告効果の最大化を目指します。
株式会社朝日広告社(本社:東京都中央区 代表取締役社長:上田 周、以下朝日広告社)は、マス及びデジタルマーケティング領域における統合マーケティングコミュニケーション(IMC)の開発・推進の一環として、「IBM Watson(※1)日本語版」を活用した新たなキャンペーンマネジメント手法の実証プロジェクトを実施しました。
テレビCM反応者のパーソナリティをリアルタイムで解析
本実証プロジェクトでは、テレビのメタデータにより当該キャンペーンのCM投下をリアルタイムで感知し、瞬時にCM接触者のソーシャルメディアへのつぶやきや投稿などの反応・行動を捕捉・解析し、パーソナリティを抽出します。今回、広告主にとって最適な優良顧客を発見・理解するためにWatsonを活用しました。
テレビCMのメタデータは、株式会社ゼータ・ブリッジ社がソニー株式会社と共同開発したCM自動認識システムによりリアルタイムで自動生成しました。一方、テレビCM接触者がソーシャルメディアを中心としたSNSに過去投稿した文章をWatsonの「Watson Personality Insights(パーソナリティ・インサイト)(※2)」がテキスト分析し、その個人がどのようなパーソナリティなのか数値化したデータを生成しました。
パーソナリティに最適化してメディアとクリエイティブをコントロール
今後、上記の仕組みで抽出したテレビCM反応者のパーソナリティに合わせて、最適な「テレビCMやデジタル広告の出稿プランニング・実行」と「クリエイティブの調整・改善」の運用を検討していきます。
たとえば、より優良顧客を捉えやすい時間帯へのプランニングや、パーソナリティに合わせたクリエイティブの変更・差し替えについても運用の可能性が広がります。また、年齢・性別などのデモグラフィック属性に加えて、「心理的な傾向」や「実際のweb上での行動履歴情報」を利用した心理・行動ターゲティングにより、もう一歩踏み込んだターゲットリーチの最大化を試みます。
さらには、将来のキャンペーンでのテレビCMおよびデジタル広告プランニングへの活用やパーソナリティに合わせたクリエイティブ開発への応用が可能になります。
上記により、テレビCMとデジタル広告を合わせたターゲットリーチ最大化や、より顧客個人に最適化されたコミュニケーションの提供を目指します。
なお、今回の実証については、本年9月に開催されるアドテック東京にて、当社担当者が参加するトークセッション内でもご紹介する予定です。
※1 IBM Watsonはコグニティブ・コンピューティングを実現するためのプラットフォームです。
クラウド上で提供されるIBM Watsonは、大規模なデータを分析し、自然言語で投げ掛けられた複雑な質問を解釈し、根拠に基づいた回答を提案します。 IBM Watsonの詳細:http://ibm.biz/watsonjp
※2 Personality Insights は、IBM Watsonが提供するAPIの一つです。
※IBM WatsonはInternational Business Machines Corporationの商標です。