DNPとFLUX、媒体社の広告収益最大化支援「DNPヘッダービディングソリューション」開始
大日本印刷株式会社(以下:DNP)は、データに基づいたリアルタイムに広告枠の自動買い付けを行う「プログラマティック広告配信」を行う際、公平に入札を行う「ヘッダービディング」に強みを持つ株式会社FLUX(フラックス)と、2019年8月にライセンス契約を締結しました。
ヘッダービディングは、複数の広告主の間で公平に入札を行い、最も高い価格で入札された広告を優先的に配信する仕組みです。広告枠を提供する媒体社にとっても、自社の広告枠の空きを減らして、最も高い単価で提供できるメリットがあります。2019年9月10日より、DNPとFLUXは、Webサイトに広告枠を持つ出版社等の企業へ「DNPヘッダービディングソリューション」の提供を開始します。
① Webサイトにユーザーが訪れると広告リクエストが発生し、入札を実施
② ヘッダービディング内で一番高い価格を付けた広告の情報をADサーバーへ送信
③ ADサーバー内で最終入札が行われ落札された広告をWebサイトの広告枠に配信
サービス提供の背景
豊富なコンテンツを持つ出版社は近年、雑誌ブランド等を活かしたWebサイトに力を入れており、そのサイトの広告が重要な収益源のひとつになっています。出版社は広告枠を提供するプラットフォーム「SSP(Supply-Side Platform)」を複数活用し、リアルタイムに広告枠の自動買い付けを行うプログラマティック広告配信を行っています。しかし、従来のプログラマティック広告は、“水が落ちる”ように決まった順番で、条件に合った広告を1件ずつSSPに問い合わせる“ウォーターフォール形式”が多く、高い広告単価の在庫を持っているSSPがあっても、最初の確認したSSPで条件があえば安い単価の広告が出るという問題がありました。また、1件ずつSSP に問い合わせるため、広告配信までに時間がかかっていました。こうした課題にDNPは、同時に複数のSSPに広告枠の条件を提示して、公平に審査した上で、1番高い単価を提示したSSPで広告を配信する「DNPヘッダービディングソリューション」を提供し、出版社などの媒体社の広告収益を最大化する支援を始めます。
「DNPヘッダービディングソリューション」の特長
1.オープンソース「Prebid.js」を基盤としたソリューション
DNPヘッダービディングソリューションは、専用タグをWebサイトのHTMLに組み込み、複数のSSPと公平にオークションを行います。オープンソースプログラムの「Prebid.js」を基盤として機能を提供しているため、Prebid.jsに対応している多くのSSPと接続可能で、標準搭載している複数の有力なSSPとともに、ヘッダービディングのオークションを活性化することができます。
2.FLUXと連携した導入サポート
DNPヘッダービディングソリューションは、DNPとFLUXの連携によって、出版社等の媒体社による申し込みから3週間程度で実装が可能です。媒体社が専門人材を手配して独自にサービス開発するといった負荷を軽減できます。またFLUX独自の機械学習アルゴリズムによって、Prebid.jsのバージョンを常に最新のものにすることで、媒体社への高額な広告掲載の頻度を高めます。
3.収益を可視化するアナリティクスツールを提供
DNPヘッダービディングソリューションは、国内のほとんどのSSP等の収益が一覧できるアナリティクスツールを提供します。1時間ごとの情報更新によって、収益データを適宜分析できます。