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アドビ、Frame.ioを買収

2021.8.20

adobe

アドビは、クラウド型ビデオコラボレーションプラットフォームで業界をリードするFrame.ioを買収する正式契約を締結したことを発表しました。メディア&エンターテインメント企業、広告代理店、グローバル企業を含む100万人以上のユーザーを擁するFrame.ioは、ビデオ編集者など主要な映像プロジェクト関係者がクラウドファーストのワークフローでコラボレーションすることを可能にし、ビデオ制作プロセスを効率化します。アドビは、Adobe Premiere ProやAdobe After Effectsなど業界をリードするクリエイティブソフトウェアと、映像のレビューから承認までを網羅するFrame.ioの機能を組み合わせることで、映像編集プロセスを強化するコラボレーションプラットフォームを提供します。

一気に全話を視聴してしまうような人気のストリーミングシリーズ、ムーブメントを巻き起こすソーシャルメディアビデオ、何千人ものテレワーカーをつなぐ企業ビデオなど、ビデオの制作と消費は驚異的な成長を遂げています。このように増え続けるコンテンツ需要にビデオ制作担当チームが対応を求められる一方で、ビデオプロジェクトそれぞれにはビデオ編集者だけでなく、プロデューサー、代理店、クライアントなど、さまざまな関係者が関わっています。今日のビデオワークフローではこうした関係者すべてからフィードバックを得る必要がありますが、そのために複数のツールやコミュニケーションチャネルが使われ、統一がなされていないのが現状です。Frame.ioは、映像のアップロード、アクセス、ならびに関係者間のコラボレーションをリアルタイムに、安全かつアクセスしやすい環境でおこなうことを可能にし、これまでの映像コラボレーションのワークフローの非効率性を解消します。

・創造性の次の波はコラボレーション:デジタルコラボレーションは、今やあらゆるクリエイティブな活動の基盤となっています。アドビによるFrame.ioの買収は、Adobe Creative Cloudライブラリ、クラウドドキュメント、Adobe XDで構築したデザインシステム、Adobe Stock、Adobe Fontsなどに代表されるクリエイティブコラボレーションのためのイノベーティブな最新技術を拡張し、これらAdobe Creative Cloudの共同編集機能をビデオにも適用します。

・すべての関係者が等しく貢献できるビデオワークフロー:Frame.ioとアドビの連携により、ビデオ編集者、プロデューサー、マーケターなどAdobe Creative Cloudのユーザーは、Adobe Premiere Pro、Adobe After Effects、Adobe PhotoshopなどのAdobe Creative Cloudアプリケーションにネイティブで組み込まれたFrame.ioのワークフロー機能を活用して、ビデオプロジェクト制作におけるシームレスなコラボレーションが可能になります。

・イノベーションが動画のエコシステムにもたらす恩恵について:Frame.ioの既存のお客様ならびにパートナーは、すでに実績のある強力なプラグインとサードパーティアプリケーションのサポートに加えて、Adobe Creative CloudとFrame.ioの開発チームが一体となって生み出すイノベーションの恩恵を受けることができます。クリエイティビティに関わる関係者すべてのコラボレーションを可能にするというAdobe Creative CloudのコミットメントにFrame.ioが加わることにより、この取り組みはアドビのアプリケーションだけでなく、クリエイティブエコシステムの中で増え続けるサードパーティアプリケーション全体にまで拡大します。

Adobe Creative Cloudのチーフプロダクトオフィサー (CPO) 兼エグゼクティブバイスプレジデントであるスコット ベルスキー(Scott Belsky)は、次のように述べています。「私たちは、緊密なコラボレーションの実現による『つながる』クリエイティビティの新時代を迎えています。そこで私たちが想定しているのは、誰もがクリエイティブなプロセスに参加できる世界です。今回の買収によって、ユーザーを第一に考える素晴らしいチームが仲間に加わったことを嬉しく思います。Frame.ioのクラウドネイティブなワークフロー機能が加わることで、私たちはクリエイティブなプロセスをより協調的、生産的、効率的にし、すべての人の創造性をさらに引き出すことができるでしょう」

Frame.ioの共同創業者兼CEOのエメリー ウェルズ(Emery Wells)は、次のように述べています。「Frame.ioとアドビは、アドビの強みであるビデオ制作とFrame.ioのクラウドネイティブなプラットフォームを融合させた、ビデオ制作とコラボレーションの将来像を共有しています。アドビの一員となり、世界の主要なメディア&エンターテインメント企業、広告代理店、ならびにブランドのために、ビデオのイノベーションをさらに推進できることに興奮しています」

買収完了後、Frame.ioの共同創業者兼CEOのウェルズと共同創業者のジョン トレーバー(John Traver)はアドビに入社し、ウェルズはベルスキーを直属の上司として引き続きFrame.ioチームを率います。この買収は、一般的な取得価格の調整を勘案して12億7,500万ドルと評価され、許認可取得と一般的な締結条件の充足を前提としてアドビの2021会計年度第4四半期中に完了する予定です。買収完了まで両社は引き続き独立して事業を運営します。


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