トーハン・メディアドゥ、書店での電子書籍販売について東京都で実証実験開始
トーハンは、メディアドゥと共同で、書店店頭で電子書籍を販売する実証実験を開始すると発表しました。
【経緯と概要】
トーハンとメディアドゥは2021年3月に資本業務提携を行ない、出版社並びに全国の書店とも連携しながら、これまでNFTデジタル特典付き出版物の開発・電子図書館OverDrive事業など、リアルとデジタルを組み合わせた新施策を展開してまいりました。
このたび、提携当初より構想してまいりました「書店での電子書籍販売」について、実際の店頭にて4月1日から6か月間の実証実験をスタートいたします。実験は3店舗で開始し、順次トーハングループ書店へ拡大予定です。お客様が自身のスマートフォンを利用して書籍やコミックスのバーコードをスキャンすることで、メディアドゥが運営する電子書店「スマートBookストア」を通じて、その本の電子版を試読・購入できます。書店は電子書籍の販売数に応じた手数料を得る仕組みとなります。
【取り組みのねらい】
近年、市場の拡大が続く電子書籍に関しては、書店の間からもビジネスに参画したいとの声が高まっております。読者の視点からも、知的好奇心を刺激され未知の本と出会える書店空間の中で、電子書籍も簡単に購入できるサービスがあれば、その利便性から一定の利用ニーズが見込まれます。
トーハン並びにメディアドゥは、電子書籍販売という形でデジタル市場の成長力をリアル書店にも取り込み、書店が元来有する「地域の知の拠点」としての機能をアップデートすることが、読者の支持拡大につながり、将来にわたり持続可能な書店モデル構築の糸口になり得ると考えております。
なお、この取り組みをバックアップするため、トーハンとメディアドゥは出版社に向けて紙書籍の積極的な電子化を呼びかけています。呼びかけの目的は流通する電子書籍のラインナップ拡充にあり、トーハングループの㈱デジタルパブリッシングサービスが電子化を請け負う体制を整えています。
【実証実験の内容】
目 的 ・店頭での電子書籍販売サービスの検証
期 間 ・2022年4月1日~9月30日
実施内容 ・書店店頭での一般顧客向け電子書籍販売
・サービスに関するアンケート調査
※電子書籍販売は、メディアドゥ運営の電子書店「スマートBookストア」と連携。
店 舗 ・八重洲ブックセンター本店
・ブックファースト新宿店
・ブックファースト中野店
※スタート時は3店舗。順次トーハングループ書店の他店舗へ拡大予定。
対象商品 ・電子書籍 約30万点
売場展開 ・電子化済みの商品を集めた「電子書籍フェア」コーナーを各店に設置
※出版社の協力を得て、スタート時は3社のフェアを展開。
(講談社、ダイヤモンド社、サンマーク出版)
この他の出版社とも協議中で、実験期間中に順次フェアを入れ替え展開予定。
・電子化率の高い文庫、コミック、ベストセラーコーナーでもPOPを設置
キャンペーン(実施期間は店舗によりことなります)
1、店頭の特設コーナーでスマートBookストアの新規会員に登録した方に
1,000円分の電子書籍クーポンを進呈
2、店頭で電子書籍の購入後、アンケートにご協力頂くと、さらに1,000円分の
電子書籍クーポンを進呈
※各店とも、1、2それぞれのキャンペーンは先着200名様とさせて頂きます。
※ブックファースト2店舗は4月1日よりキャンペーンを開始。
※八重洲ブックセンターはキャンペーン時期未定。詳細は同店HPで発表予定。
(八重洲ブックセンターも電子書籍販売は4月1日から開始します)
【電子書籍の購入手順】
1. メディアドゥ運営の電子書籍ストア「スマートBookストア(SBS)」に会員登録
2. 店頭で専用QRコードをスキャンし、書籍バーコードスキャン画面を開く
3. 特設フェアコーナー等で、読みたい書籍のバーコードをスキャン
4. 購入ボタンを押すとSBS内の該当電子書籍の詳細ページが開く
5. 決済方法を選択し購入完了、専用ビューワアプリまたはブラウザで閲覧
※電子版が未発売の場合、またはSBSで取り扱っていない場合は、手順4には移行しません。
【今後の予定】
・実験で得た知見をもとに課題を抽出、対策を実施
・継続性、発展性を見極め、トーハングループ外の一般書店を含む本格展開を目指す