電通グループと筑波大学、インクルーシブデザインをテーマにした共同研究プロジェクト開始
電通、電通総研、ミツエーリンクスの電通グループ3社と筑波大学は、障害のある方をはじめとする、従来のデザインプロセスからは除外されることが多かった方々(以下「当事者」)に参画してもらいながら新しいプロダクトやビジネス価値をつくる手法「インクルーシブデザイン」をテーマにした共同研究プロジェクトを開始します。国内で唯一の聴覚障害者・視覚障害者のための大学である筑波技術大学と、国内電通グループ3社が連携し、社会のインクルージョン促進に向けた研究を進め、誰もが利用しやすい製品づくり、生活しやすい環境づくりを目指します。また、共同研究をもとに、協力企業との具体的なプロジェクトを通じて当事者視点を踏まえた事業開発や課題解決を支援し、よりインクルーシブな社会の実現に向けた活動に取り組みます。
◆研究概要とそれぞれの役割
筑波技術大学と国内電通グループ3社は、このような市場ニーズに応えるため、それぞれの強みを生かし、インクルーシブな思想を取り入れた企業の事業・サービス開発や課題解決に取り組むべく、共同研究を開始します。
筑波技術大学では、視覚や聴覚に障害のある学生が情報科学やデザイン学などを学んでいます。障害者とのより良いコミュニケーションを促進するための研修や、ユニバーサルデザインに関する研修を実施するなど、企業との取り組み実績も豊富です。また、卒業生も、多数の企業において開発者やデザイナーなどとして、障害者のアクセシビリティ(誰もがそこにある情報や価値にアクセスできること)の視点を生かしながら活躍しています。
共同研究では、当事者ならではの発想を生かして企業の具体的な事業課題・企業課題について考えていきます。例えば、製品企画や人事施策、空間デザイン、サービスデザインなど、企業の課題やニーズに応じて大学とともにチームを組成し対応します。電通は、プロジェクト全体の統括・推進と価値創造を担い、協力企業との具体的なプロジェクトの実施にあたっては、企業のDX推進を支援してきた電通総研が、システムやサービスの実装、テクノロジー面を支援します。アクセシビリティに知見があるミツエ―リンクスは、デジタル施策におけるアクセシビリティ観点での改善を担当し、それぞれが連携しながら実績を積み重ねていきます。