電通、海外事業の売却交渉に失敗か 株価は10%超の下落
2026.1.14

電通グループが検討していた海外事業の売却交渉が、破談の危機に直面していることについてFTなどが報じました。複数の有力な買収候補が協議から離脱したことで、経営陣への圧力が一層強まる見通しとなりました。この状況や報道を受けて電通の株価は10%を超える下落をしました。
電通は戦略的見直しの一環として、英国を拠点とする海外部門の売却を模索してきました。一時は大手広告グループや複数の投資ファンドが関心を示していましたが、米投資会社のアポロなどがすでに交渉から退いたとされています。現在、唯一協議を継続しているとされる米ベインキャピタルも、買収に対しては非常に慎重な姿勢を示している状況です。
五十嵐博社長は、売却プロセスの継続は困難であるとの認識を取締役会に伝えた模様です。会社側は今後、売却を断念して自力での事業再建を目指す方針を固め、海外部門での3,400人以上の人員削減を含む構造改革を加速させる考えです。
しかし、海外事業の業績低迷が続くなか、物言う株主として知られるオアシス・マネジメントなど投資家からの不満は高まっています。3月に予定されている定時株主総会では、五十嵐社長の再任を巡り厳しい局面を迎える可能性もあります。かつて巨額の資金を投じて拡大した海外事業の立て直しは、依然として同社にとって大きな課題として残されました。







