電通、AIによる流行キーワード予測システム「TREND SENSOR(β版)」を開発
2018.12.18
株式会社電通(本社:東京都港区、社長:山本 敏博)は、AIでビッグデータを解析することにより流行キーワードを予測するシステム「TREND SENSOR(β版)」を開発しました。
ネット上には情報が溢れ、あらゆるブームがやってきては消えていく昨今、流行の兆しをより早く捕らえ、有効にマーケティングに活用していくことが求められています。一方で、膨大な情報の中から人手で流行の兆しを見つけることには限界があるため、AIを活用してビッグデータを分析する今回のシステム開発に至りました。
本システムの特徴は、SNSの情報とマスメディアの情報を掛け合わせることで新たな流行の兆しを発見する「クロス流行伝播モデル」にあります。昨今、SNSが流行伝播に重要な役割を果たしており、流行の発信源が必ずしもマスメディアではなくなってきている中で、2つの情報を掛け合わせることで、新たな流行伝播の様相が浮かび上がってきました。本システムは、これらの分析を基に、当社がAI開発に強みを持つ当社子会社のデータアーティスト株式会社と共同で開発したAIが、アニメ・グルメ・ビジネスなど10個のカテゴリーでデモグラフィック別の流行キーワードを予測することに取り組んでいます。
今後当社は、まずはクリエーティブのプランニング領域において、アイデア開発を科学的に支援するツールとしての活用を進めつつ、流行予測を活用したキャラクターコンテンツの開発やファッションなどのビジネス開発への応用を目指し、更に研究・開発を進めていきます。そしてこれらにより、新たな流行の創出、需要の喚起・創造といった役割を強化してまいります。
クロス流行伝播モデル
流行の発信源が必ずしもマスメディアではなくなってきている中、縦軸にSNSでの話題量、横軸にマスメディアの話題量をとると、流行のトレンドは下図の青線のような軌跡を描くと考えられ、実際にこのような軌跡を辿っているキーワードがAIによるビッグデータの検証で確認できています。