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電通、インサイト調査のチャットボット「Smart Interviewer」β版を共同開発

電通と電通マクロミルインサイトは、AIチャットボットが自動的に生活者インサイトを深掘り調査する「Smart Interviewer(スマートインタビュアー)」(特許出願中)のβ版を共同開発し、企業向けに提供を開始しました。これにより、従来の調査手法では難しかった「一人ひとりに階層構造で深掘り」した聴取を、「大人数に同時に実施」することが可能になり、マーケティング調査やCRM活動など多様な領域で企業のマーケティング活動を支援してまいります。

 これまで、生活者の意識調査の手法としては、Webアンケート調査や対面インタビューが代表的でした。しかし、それらの手法には以下のような課題も指摘されています。
✓ Webアンケート調査は大人数に同時に聴取できるが、自由回答に関しての深掘りができない。
  自由回答の記述量が少なく、思うような回答量・聴取したい視点の回答が得られない場合がある。
✓対面インタビューは深掘りができるが、大人数に同時に聴取することが難しく、手間と費用がかかる。

 これらの課題を解決するため、電通独自開発のAI日本語対話エンジン「Kiku-Hana(キクハナ)※1」に、電通マクロミルインサイトがこれまで培ってきた生活者の潜在ニーズの発掘、分析・解釈のノウハウ、仮説構築につなげる知見を掛け合わせ、AIがチャット形式で対象者一人ひとりに深掘り調査をする「Smart Interviewer」β版を開発しました。本ソリューションには、人の意識や商品価値を階層構造で聴取していく「ラダリング手法」が搭載されています。聴取したい階層構造や想定回答を事前にAIに学習させることで、階層構造に沿った質問をAIが自動で行い、回答を引き出すことが可能です。

 2020年に500名に対して行った実証実験※2では、一般的なWebアンケート調査の自由回答フォームと比較して、一人あたりの回答文字量は4.3倍、回答切り口の数は2.4倍まで増加。これに対して、「特になし」といった回答は72%低減し、より具体的な回答を得ることができました。また、対象者の73%が「回答しやすい」と評価し、「会話しているようで楽しい」「回答がはかどった」「AIなので本音で答えやすい」といったSmart Interviewerならではの好意的な声が寄せられました。

<Smart Interviewerの想定ユースケース>
自然対話とラダリング手法による深掘り機能で、マーケティング活動におけるさまざまな領域で活用が可能です。
・ブランド価値構造の探索
・クリエイティブ印象評価/顧客満足度評価
・コンタクトポイントの深掘りによるカスタマージャーニー作成
・顧客嗜好を深掘り、最適なコンテンツを提示するレコメンドエンジンへの活用など
<Smart Interviewerのメリット>
・AIが自動で深掘りするため「一人ひとりを深掘り」した聴取を「大人数に同時に実施」することが可能
・自然対話により、従来調査よりも多くの回答量・回答切り口が得られる。単に回答量を増やすのではなく、ラダリング手法により聴取したい視点で階層的に深掘りをすることが可能
・回答内に含まれる要素(味の種類、デザイン、値段等)を自動でタグ付けできるため、収集した回答の分析が行いやすい
<Smart Interviewerのブランド価値構造調査イメージ>

電通、チャットボット

<Smart Interviewerと、従来Webアンケート調査の自由回答との比較結果>
電通、チャットボット

※1. 「Kiku-Hana」は自然言語解析や理解、推論などに最適な論理型プログラミング言語AZ-Prologを採用し、これまで難しいとされてきた「日本語の意味」を解析することで、ユーザーが求める人間的な会話、情報提供を可能にしたAI日本語自然対話サービスプラットフォーム。http://www.kiku-hana.jp
※2. 実証実験の概要
調査概要:飲料ブランドの動画広告に対する印象評価
調査方法:インターネット調査(自由回答設問をSmart Interviewerで調査)
調査対象:500サンプル
調査時期:2020年12月
調査主体:株式会社電通/調査実施機関:株式会社電通マクロミルインサイト


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