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パブリッシャー支援のキメラ、凸版印刷とサブスク領域強化などで資本業務提携

2019.12.11

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凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)と、出版社・新聞社・テレビ局などのパブリッシャー向けにビジネスグロース支援・プロダクト提供を行う株式会社キメラ(英文社名:XIMERA, Inc.本社:東京都渋谷区、代表取締役社長COO:大東洋克、以下キメラ)は、2019年11月に資本業務提携(以下 本提携)を締結しました。
本提携により、凸版印刷が持つ出版・新聞・教育業界などにおけるデジタルコンテンツの開発・提供実績やマーケティングのノウハウと、キメラの持つメディアビジネスにおける知見を融合させ、パブリッシャーの保有するメディアの価値向上を目的としたデジタル化とサブスクリプションモデル構築を共同で推進します。

■ 本提携の背景
 近年、ライフスタイルの変化やデジタルコンテンツの拡大を受けて、従来の紙媒体における収益をメインとするパブリッシャーのビジネスモデルは、大きな変化の時を迎えています。

 海外ではパブリッシャーの主要な収益源はデジタルメディアに移行しており、2012年に収入の9割を広告が担っていた媒体は、2020年までにサブスクリプション(有料購読)が収入の半分を占めると予測されるなど収益の多くがサブスクリプションによるものとなっています。また、デジタルコンテンツの拡大により生活者にとって本当に必要な情報やパブリッシャーの提供する有益なコンテンツが、フェイクニュースを含む膨大な情報に埋もれてしまっていることも課題となっています。これらの背景から、パブリッシャーは、デジタル領域において自社メディアの更なる価値の向上と訴求を行うとともに、収益構造の転換が急務となっています。

 凸版印刷はこれまで、印刷事業における強みを発展・進化させ、出版社・新聞社のデジタルトランスフォーメーションや電子出版プラットフォームの提供など、デジタルコンテンツの拡大に向けて取り組んできました。

 キメラは2019年1月以来、パブリッシャー16社・39媒体(2019年10月末時点)に向けてデジタルメディアの事業評価・グロース支援や、事業価値向上に寄与する国外ベンダーのプロダクトを提供しています。「メディアの未来を切り拓く」というテーマのもとに、デジタルメディアにおいてパブリッシャーが生み出すコンテンツの価値を再発見・向上する取り組みを実施しています。直近ではコンデナスト・ジャパンが運営する2019年10月15日に開始した『WIRED』日本版のサブスクリプションサービス「WIRED SZメンバーシップ」において、キメラがサブスクリプション管理ツール「Piano」を用いてシステム構築をサポートしました。

 凸版印刷とキメラは本提携により、出版・新聞・教育業界などを中心に、パブリッシャーのデジタルメディアの価値向上に貢献する事業展開を共同で推進します。

■ 具体的な事業展開について
1. デジタルメディア向けソリューションの共同営業・販売
キメラの提供するデジタルメディア向けのプロダクトである記事コンテンツのエンゲージメント分析ツール「Chartbeat」(※1)やサブスクリプション管理ツール「Piano」(※2)をキメラと凸版印刷が共同で営業・販売を行います。パブリッシャーの保有するメディアのデジタル化支援からサブスクリプション型モデルの実現・運用支援まで紙媒体とは異なるデジタルメディアならではの最適なマーケティング施策を実施し、デジタルメディアの価値向上に貢献します。

2. デジタルとリアルを連携したマーケティング支援
イベントや物販、パーソナライズ出版などの凸版印刷が有する生活者とのリアルな接点を創出するソリューションを組み合わせることで、デジタルからリアルまで一貫したマーケティング支援を実現します。これにより、デジタルとリアル両面でのメディア接触体験による読者の獲得やエンゲージメントの向上を支援します。

3. サブスクリプションモデル構築に向けたパブリッシャー向け新規サービスの共同開発
広告を中心とした収益構造に新たな収益源を構築し、かつ、デジタルメディア独自のブランド価値の運用・向上を実現するパブッリシャー向けのサブスクリプションモデル構築に向けて新規サービスの提供を目指します。

■ 今後の目標
 凸版印刷とキメラは、キメラが持つサービスやプロダクトを共同で拡販し、2020年度内に50媒体の新規サービス導入を目指します。また、本提携を皮切りに、サブスクリプションモデルの導入を容易にする新規サービスを共同開発し、2020年秋の提供開始を目指します。人材交流等についても検討し、パブリッシャーのブランド価値およびデジタルメディアの価値向上に向けて両者のシナジーを発揮し事業を推進していきます。


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