ヤフー、アドフラウド排除とブランドセーフティ制御を強化する広告向けのリアルタイム不正解析機能を導入
ヤフーは「Yahoo!広告」のさらなる安全性向上を目的に、インターネット広告取引で発生するトラフィックの品質や掲載先の品質などの解析サービスを提供するDoubleVerify(ダブルベリファイ)と契約を締結しました。Yahoo! JAPANは、これまでもアドフラウドやブランドセーフティ制御などに独自の対策をしておりますが、この締結により、広告主は2021年春より特別な手続きを行うことなく、グローバル水準の解析力を持つDoubleVerifyによるアドフラウドおよびブランドセーフティ制御が標準実装された環境で「Yahoo!広告 ディスプレイ広告」を利用できるようになります。なお、これによる広告料金やこの機能の利用費などの追加は一切ございません。
自動化・効率化が進展するインターネット広告は、広告取引実績の正確な捕捉やリアルタイムの解析が容易ではなくなってきています。特に「“人”ではなく“機械”による不正なインプレッションやクリックの発生」(アドフラウド)や「不適切なページやコンテンツに表示されていないか」(ブランドセーフティ)、といった広告の価値毀損に関わる問題の正確な現状把握と本格的な対策が市場全体の課題となっております(※1)。
※1:出典: アドベリフィケーション推進協議会 「アドベリフィケーション問題に関する実態調査レポートvol.3」(外部リンク)
今回、DoubleVerify とのシステム連携により実現したリアルタイム配信制御システムでは、DoubleVerify の解析結果をもとに、広告リクエストが発生する瞬間に不正有無を判定します。不正が検知された場合は、広告を出さない制御が行われます。DoubleVerify のリアルタイムによるアドフラウド解析、およびブランドセーフティ判定テクノロジーを広告プラットフォーム全体に標準装備するのは、Yahoo! JAPANが初の試みです。
DoubleVerify は、2008年米国に設立、2020年5月に日本法人を立ち上げました。DoubleVerify は、MRC、TAG、ABC(※2)などの認証機関から認証を取得しているアドベリフィケーションのリーディングカンパニーであり、世界最大級のブランドやメディアプラットフォームのデジタルメディアの品質と有効性を認証する、マーケティング測定ソフトウエア、データ、およびアナリティクスの独立系の大手プロバイダーです。
※2:MRC(Media Rating Council)
TAG(Trustworthy Accountability Group)
ABC(Audit Bureau of Circulations)
Yahoo! JAPANは、これまでも広告配信面を厳正に審査しており、2018年10月にアドフラウドへの対策を強化し、約5,900件の広告配信を停止しました。(※3)また2019年5月には、独自の“広告品質における3つの価値と6つの対策項目(広告品質のダイヤモンド)”を定義(※4)、2020年8月には「広告サービス品質に関する透明性レポート」の公開(※5)など、さまざまな取り組みを公表してきました。
※3:ガイドラインの厳格化により約5,900件の広告配信を停止
※4:独自の広告品質におけるスタンダードを策定
※5:広告サービス品質に関する透明性レポート