サイトコア、「Sitecore CDP」「Sitecore Personalize」を発表
Sitecore®の日本法人であるサイトコア株式会社は、クラウド上のコンポーザブル・アーキテクチャーを介して提供するデジタルマーケティングソリューションの一つ、Sitecore CDP(カスタマーデータプラットフォーム)ならびにSitecore Personalizeを日本市場で提供開始すると発表しました。
Sitecore CDPはCDP機能を有し、Sitecore PersonalizeはCDPと連携して顧客体験を改善します。これらのソリューションにより、自社ウェブサイト、ソーシャルメディア、モバイルサイトなどのさまざまなチャンネルにおける顧客体験の向上を実現します。
Sitecore CDPとは
Sitecore CDPは、顧客データの精度の高い分析、リアルタイムデータの活用、セグメンテーションが可能であり、顧客に対してパーソナライズされた情報提供を実現するソリューションとして既に海外で使用されており、高く評価されています。この度、Sitecore CDPをコンポーザブルDXPの構成製品としてSaaSベースで、日本で初めて提供します。
Sitecore CDPはすでにカタール航空、エミレーツ航空、セブパシフィック航空、ジェットスター航空などの航空業をはじめ、アライド・アイリッシュ銀行、アイリッシュライフなど多くの実績があります。
保有する多種多様なデータの統合の煩雑さや複雑さ、ビジネスのためのデータの見極めが難しいと感じている日本企業は少なくありません。ガートナーの2019年の調査によれば、全社的にデータを利活用している企業は20%、データの利活用からビジネス成果を十分に得ている企業は全体のわずか3%という現状が明らかになっています。
一方、消費者ニーズ、興味関心、デバイス利用の多様化などにより、マーケターは単一のプラットフォームでは自社の施策をカバーできないことから、複数のソリューションを組み合わせて運用せざるを得ない状況になっています。
Sitecore CDPは、他社が提供しているマーケティングプラットフォームやデータプラットフォームと柔軟にAPI連携できるため、企業がすでに利用しているマーケティングツールに、顧客分析やパーソナライゼーションといった、自社に必要な機能のみを導入することが可能です。Sitecore CDPは非常にアジャイルなプラットフォームであり、Sitecore CMS(コンテンツ管理システム)を導入していない企業でも導入が可能です。
Sitecore Personalizeとは
Sitecore Personalizeは、CDP搭載の技術を応用した、新しいSaaSベースのパーソナライゼーションエンジンで、世界的な業界標準Decision Model and Notation™(DMN)に準拠した業界初のソリューションです。意思決定レイヤー(ディシジョンモデル)を独立したモジュールにすることで、複数のチャネルを通じて一貫した顧客体験配信を実現することが可能になります。AI搭載のSitecore Personalizeによりマーケターは精度の高いパーソナライゼーションができ、リアルタイムで顧客のニーズや興味関心に合わせた関連性の高いコンテンツやオファーで顧客を惹きつけることが可能です。Sitecore PersonalizeはSitecore CDPとセットでの導入、もしくは他社のCDPとの連携が可能です。
2021年に実施した1300億円規模の成長戦略に基づく日本市場への投資
サイトコアは、デジタルマーケティング領域を牽引するソリューション企業としての位置づけをさらに強化する目的から、2021年1月に12億ドルに上る資金調達を実施し、その一環として、日本と中東市場への投資強化を発表しました。この投資を受け、サイトコアジャパンでは、既存ソリューションならびにSitecore CDPをはじめとするSaaSベースのコンポーザブルDXPのソリューションの販売強化にむけて、営業ならびにサポートチームを増強しています。さらに急増する顧客企業のデータ管理ニーズに対応する目的から、Sitecore Content Hubを最初の製品として日本のデータ センターを選択できるようにしました。今後、各種製品に関しても日本のデータセンターを利用できるように進めていきます。
コンポーザブルDXPで提供される多様なソリューションによって、Sitecoreの顧客企業は、自社のマーケティング戦略に基づき、必要に応じて製品を構成し、APIを介して接続することで、価値を生み出すまでの時間を短縮することができます。クラウド上での運用に最適なマイクロサービス(複数の規模の小さなサービスを組み合わせてひとつの大きなアプリケーションを構成する、ソフトウェア開発の技法)を使えば、スケールアップやスケールダウン、異なるチャネルのコンテンツを素早く変更することが可能になります。これにより競合他社よりも早く市場での差別化を図ることができるようになります。