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電通デジタルとDeNA、リアルワールドデータを活用した製薬・ヘルスケア企業向けソリューションの提供を開始

電通デジタル

電通デジタルと、株式会社ディー・エヌ・エーのグループでヘルスケア事業を展開するDeSCヘルスケア株式会社は、製薬・ヘルスケア企業を対象とし、リアルワールドデータを活用したソリューションの提供を開始しました。

 昨今、生活者の健康に対する意識の高まりと社会の急速なデジタル化により、データを活用した医療や健康サービスの拡充に期待が寄せられています。また製薬・ヘルスケア業界においては、より患者に寄り添ったペイシェント・セントリック※1な治療体験やサービス提供が求められています。そこで注目が集まっているのが、患者個人の健診データやレセプトデータ※2、ライフログなどを総称する「リアルワールドデータ」の活用です。

 リアルワールドデータはこれまで、製薬・ヘルスケア企業にて新薬開発などの研究開発領域では利用されてきましたが、データのクレンジング※3や分析が煩雑であること、さらに分析および活用するための人材や組織が確立されていないなどの理由から、医者や患者などの顧客基点でのマーケティング活動にはまだ十分活用されていません。

 電通デジタルでは、昨年より医師と患者をつなぐ治療体験にフォーカスした「より良い治療体験」の提供を目指す統合ソリューション「DDMEX」※4を提供し、顧客基点でのDX支援実績によって培われた知見と専門性のもと、医師と患者のニーズやインサイトを可視化し、デジタルを活用したソリューション提供やコミュニケーション設計などを行ってきました。一方で、DeSCヘルスケアは、DeNAグループの株式会社データホライゾン(本社:広島県広島市 代表取締役:内海 良夫)の子会社として、健康保険組合や自治体など累計約100団体、約480万人に利用されるヘルスケアエンターテインメントアプリ「kencom」を提供し、kencom等から得られた情報をもとに特定の個人を識別できないよう匿名加工された情報などのリアルワールドデータの利活用に取り組んでいます。

 このたび、両社が協業することでリアルワールドデータを有効に活用し、製薬・ヘルスケア企業のマーケティング戦略立案やコミュニケーション開発まで一貫した支援を提供します。具体的にはDeSCヘルスケアが解析したリアルワールドデータをもとに、電通デジタルが、患者が実際に医療機関をどのように受診し、そこでの診断結果や、どのような薬が処方されたかといったペイシェント・ジャーニー※5を精緻化することで、その治療体験の中で障壁となるペイン&ゲインポイント※6を特定し、そこを基点に、患者一人ひとりが自分ごととして捉えやすい、個別化された疾患啓発やアプリを使った患者支援プログラムを提供するなど、アウトプット施策におよぶコンサルティングを行います。

 これにより製薬・ヘルスケア企業は、各社が提供する薬剤価値やLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を最大化することによりビジネス課題解決の実現が可能になります。また患者にとっては、希少疾患から生活習慣病まで、各疾患の特性に応じた正しい診断と早期治療開始が期待されます。さらに、疾患発症および重症化の予防や医療費適正化などの社会的な医療課題の解決を目指します。

※1:患者中心の医療のこと
※2:医療機関が保険診療を受けた保険者に対して請求する医療報酬の明細書のこと
※3:メディカル統合ソリューション「DDMEX(ディーディーメックス):Dentsu Digital Medical Experience Transformation」 。詳細は以下報道発表をご覧ください。
電通デジタル、医師と患者双方の側面から治療体験を刷新(2022年5月10日発表)

https://www.dentsudigital.co.jp/news/release/services/2022-0510-000021

※4:データを整理・標準化し、活用可能な状態に最適化すること
※5:患者が疾患や症状を認識して、最終的に病院での受診や服薬など、治療するまでの患者の「行動」「思考」「感情」などのプロセスを表したもの
※6:ペインポイントは、カスタマージャーニーの中で顧客の感情曲線が下がっている、コストをかけてでも解決したい購買行動を抑制する「不快」「不便」の程度が大きい優先課題。ゲインポイントは、悩みや不満がない状態の顧客の潜在的なニーズを満たすために増やすべき要素で、顧客はそれを示されて初めてより良いと気づくことのできる付加価値


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