テレビ朝日HD、24年3月期は増収減益
テレビ朝日HDの3月期の連結業績は、売上高が前期比1.1%増の3078億9800万円、営業利益が同14.9%減の123億3700万円、経常利益が同14%減の199億1900万円、純利益が同3.2%増の171億3800万円でした。特別利益において投資有価証券売却益を計上したことなどにより、純利益は増加しました。
テレビ放送事業においては、単発番組については、「世界水泳福岡2023」「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」などがありましたが、前期の「FIFAワールドカップカタール2022」「2023ワールドベースボールクラシック」の反動減により売上が減少しました。また、東京地区の広告出稿量が前期を下回ったことから、スポット収入も減少しました。テレビ放送事業の売上高は2296億2600万円(同△1.3%)、営業費用は2236億5500万円(+0.3%)となり、営業利益は59億7100万円(同△37.7%)となりました。
インターネット事業においては、株式会社サイバーエージェントとの共同事業「ABEMA」がさらに充実し、MLBやサッカープレミアリーグなどのスポーツコンテンツが増え、2,000万ウィークリーアクティブユーザー前後で推移しています。有料の「プレミアム」会員も増えており、無料・有料ともに堅調に推移しています。また、YouTube公式アカウント「ANNニュースチャンネル」のチャンネル登録者数も400万人を突破しました。インターネット事業の売上高は287億6100万円(前期比+13.0%)、営業費用は264億8800万円(+10.1%)となり、営業利益は22億7200万円(+62.0%)となりました。
ショッピング事業においては、レギュラーで放送している「じゅん散歩」が好調に推移し、売上が増加しました。また、通販特番「今田耕司の買うならイマダ『おかんと通販してみた!』」「通販をスクープしてみた!!」も定期的に放送され、売上を伸ばしました。商品面では「TABEGURU(たべぐる)」ブランドで食品の販売を拡大し、著名スポーツ選手のサイン入り記念商品(メモラビリア)も好評でした。サービス面では、テレビ朝日グループ共通のポイントサービス「テレ朝ポイント」と通販サイト「ロッピング」との連携も開始しました。ショッピング事業の売上高は200億300万円(前期比+2.6%)、営業費用は185億6900万円(同△0.3%)となり、営業利益は14億3400万円(+65.4%)となりました。
2025年3月期の連結業績は、売上高が前期比0.4%増の3090億円、営業利益が同5.4%増の130億円を計画しています。
