バリューコマース、Momentumと連携した薬機法フィルタの仕組みを導入
バリューコマースは、運営するアフィリエイトプログラムにおいて、アドベリフィケーション対策として連携済みのMomentumと協業し、薬機法違反への取り組みを強化する仕組みを導入しました。今回の技術はバリューコマース アフィリエイトプログラムを利用している広告主すべてに適用されます。
本取り組みの背景
2018年の漫画村事件をきっかけに、日本国内でもインターネット広告のリスクについてはさまざまな問題が表出し、その対策となるアドベリフィケーション(※1)の施策が講じられてきました。インターネット広告が広告主の企業イメージや製品のブランドを棄損する可能性をもっていることは、広告主にとってデジタルマーケティングを加速する足かせになるだけではなく、インターネット広告業界全体の成長を妨げる要因になっています。
また最近では、薬機法の広告表示規制に違反した広告掲載サイトが問題になっており、2021年8月には改正薬機法が施行されるなど、司法・行政の領域で対策が進められています。他にも2021年6月には景品表示法規制に対して消費者庁によるアフィリエイト広告検討会が実施されるなど、アフィリエイト広告ネットワークに対する一層の品質強化が、広告主や広告配信事業者に求められています。
バリューコマースとしても、Momentumをはじめとした第三者のソリューションベンダーとの連携や、社内での審査業務・システム品質強化の取り組みを、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)のなかでも率先して実施しておりますが、薬機法や景品表示法など特性上システムによる対応が困難な広告掲載基準があり、業務フローの最適化や人的リソースの見直しなど、人による品質強化が中心となっておりました。
本取り組みの内容
そこでバリューコマースでは、Momentumと連携して開発した薬機法フィルタシステムを利用開始しました。薬機法フィルタシステムは、バリューコマースの広告掲載基準による評価データに加えて、Momentumと協業しているヘルスケアビジネス業界のなかで長年コンサルティング業務を行い薬機法関連の広告チェックサービスも提供している株式会社薬事法ドットコム(本社:東京都新宿区、 代表取締役:円谷 智彦、以下、薬事法ドットコム)のデータソースを活用し、Momentumが保有する独自の自然言語解析機構を活用した薬機法の抽出に特化したシステムとなります。
今後の取り組みによって可能になること
今回開発した薬機法フィルタによる抽出・フィルタ処理後にバリューコマースでの審査を行うことで、今まで以上にネットワーク品質向上と審査範囲の拡大につなげることが可能となります。広告主にとっても望ましくない場所への広告掲載の防止をより効率的に実現するだけではなく、これまでメディア管理に割いてきたリソースをより本質的なビジネス領域に充てられるようになります。
今回の薬機法の取り組みに限らず、バリューコマースでは景品表示法をはじめとしたさまざまなインターネット広告における品質課題に対しての取り組みを継続的に行い、インターネットユーザーや広告主が安心して利用できる市場の構築に取り組んでまいります。
※1:アドフラウド、ブランドセーフティ、ビューアビリティに配慮した、不適切な広告配信を防ぐための広告価値棄損測定の仕組みのこと