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フジテレビ親会社、2022年上期決算は増収減益~メディア事業の減少を都市開発事業が支える~

フジメディアホールディングス

 フジテレビ親会社であるフジ・メディア・ホールディングスの2023年3月期上期の連結業績は、売上高が前年同期比3.2%増の2491億1200万円、営業利益が同5%増の121億5600万円、経常利益が同13.6%減の161億5300万円、純利益が同14%減の117億3500万円だった。

 売上高は、メディア・コンテンツ事業、都市開発・観光事業がともに増収となった。営業利益は、都市観光・開発事業が増益となったが、メディア・コンテンツ事業は微減益となり、全体では前年同期比5.0%増益の121億5600万円となった。経常利益は、持分法による投資利益の減少が響き、前年同期から減少、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期から減少となった。

 メディア・コンテンツ事業においては、㈱フジテレビジョン全体の売上高は前期を下回ったが、費用の効率的な運用に努め営業利益は増益となった。フジパシフィックミュージックは、著作権使用料収入が第2四半期に復調したほか、イベント・コンサート関連収入が寄与したことで売上高全体では増収となったが、営業活動の再開などにより販管費が増加したことで僅かに減益となった。DINOS CORPORATIONは、販促を強化したことが奏功しファッションが復調傾向となったほか、食品や寝具などの売上も好調に推移したが、テレビ通販やリビング・美容健康系のカタログ通販が振るわず、全体の売上高は前期並みとなり、販促費などの費用増が響き営業損失を計上した。連結子会社となった㈱グレイプは、「grape」など運営するウエブメディアのPV数が好調に推移したことで広告収入が伸長し、売上高及び営業利益に貢献した。

 都市開発・観光事業において、㈱サンケイビルは、オフィス・住宅ともに賃貸収入が堅調に推移したほか、分譲マンションの販売戸数が大きく増加し、売上高全体では増収となったが、前期にあった大型物件に係る売却益の反動により営業利益は減益となった。グランビスタホテル&リゾートは、3年振りに行動制限が課されず、鴨川シーワールドをはじめとして保有施設への集客が大きく改善し増収となり、前期に損失を計上した営業損益は黒字化した。都市開発・観光事業全体の売上高は、前年同期比15.1%増収の473億7500万円となり、セグメント利益は10.8%増益の63億3700万円となった。

 その他の事業全体の売上高は、前年同期比7.7%増収の94億900万円となり、セグメント利益は58.2%増益の3億5900万円となった。持分法適用会社では、伊藤忠・フジ・パートナーズ、WOWOW、日本映画放送、フジテレビ系列局などが持分法による投資利益に貢献した。

 2023年3月期の連結業績は、売上高が前期比3.3%増の5422億円、営業利益が同5%増の350億円を計画している。


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