博報堂と博報堂DYメディアパートナーズ、25年4月に統合へ
博報堂DYホールディングスは、博報堂と博報堂DYメディアパートナーズについて2025年4月1日に統合することを予定していると発表しました。
検討の背景と目的
2024 年 6 月に、「従来の“広告会社グループ”の枠を超え、 “クリエイティビティ・プラットフォーム”へと進化していく」ことを目標に、新たな中期経営計画(以下 「本中計」)を発表しました。生活者を起点としたクリエイティビティをエッジに、 生活者・企業・社会をつなぎ、 新たな関係価値を生み出すことで、未来を創造するグループとなることを目指し、本中計の3年間に「マーケティングビジネスの構造改革」「新たな成長オプションの創造」「グローバルビジネスのリモデル」の 3 つの観点で事業構造変革を進めていくこととしています。
国内における「マーケティングビジネス」では、データ/テクノロジーを活用したフルファネル対応が必須条件になってきています。企業のマーケティングニーズは、生成 AI などのテクノロジーの進化や様々な生活者データの活用が可能になる中、テレビやインターネット、プロモーションによる統合コミュニケーションだけではなく、フルファネルでの設計
と実践に変化しています。マスメディアもデジタルメディアと同様の運用型に進化しており、マスメディア・デジタルメディアを活用したマーケティングコミュニケーション機能からコマースや CRM などのマーケティング実践機能までをデータを活用しながらフルにカバーする、“生活者データ・ドリブン”フルファネルマーケティング機能が重要になります。
企業のこのようなニーズの拡大に対応するためには、よりシームレスな提供機能の強化が重要であることから、博報堂と博報堂DYメディアパートナーズを統合し、データに基づいたフルファネルマーケティングのプラニングやメディア対応機能などのコア機能を新「博報堂」に集約、高度化を推進することとします。また博報堂のフロントラインと博報堂DYメディアパートナーズのメディア対応機能が一体となって活動することで、メディア販売力やメディア企業への提案力の強化も実現します。
これまでも、国内マーケティングビジネス領域については、クライアントニーズや市場環境の変化に合わせて機能強化を行ってきました。株式会社アイレップとデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社を統合した株式会社 Hakuhodo DY ONE の設立によるデジタルマーケティング領域の競争力の強化、株式会社博報堂テクノロジーズの設立と統合マーケティングプラットフォーム CREATIVITY ENGINE BLOOM の開発の強化など、国内マーケティングビジネスを強固にする基盤づくりに努めてまいりました。博報堂と博報堂 DYメディアパートナーズの統合によってフルファネルマーケティング機能が高度化される新「博報堂」は、今後、グループ共通基盤となることも目指します。また、グループの制作領域や専門マーケティングサービス系企業の統合、再編も検討し、さらなる競争力強化と効率化を進めます。