ツイート

このエントリーをはてなブックマークに追加

↑PAGE TOP

電通グループ、23年12月期は増収減益 APAC地域で531億円の減損も

電通グループ dentsu

電通グループの2023年12月期の連結業績は、収益が前期比4.7%増の1兆3045億5200万円、営業利益が同61.5%減の453億1200万円、経常利益が同67.2%減の331億300万円、最終損益が107億1400万円の赤字(前の期は598億4700万円の黒字)でした。2024年12月期の連結業績は、収益が前期比4%増の1兆3567億円、営業利益が同198.8%増の1354億円を計画。

 為替レートが全般的に円安となっていること及びM&Aにより、EMEAの売上総利益は、2375億2300万円(前期比2.0%増)でしたが、DACH区域での一時的財務影響、物価上昇及びコロナ禍からの回復に伴う諸経費の増加などにより、調整後営業利益は242億3800万円(53.3%減)、オペレーティング・マージンは10.2%(前期は22.3%)となりましたた。為替レートが全般的に円安となっていること及びM&Aにより、APACの売上総利益は、1132億3500万円(前期比0.8%増)でしたが、物価上昇及びコロナ禍からの回復に伴う諸経費の増加、人員削減費用の計上などにより、調整後営業利益は79億5700万円(64.3%減)、オペレーティング・マージンは7.0%(前期は19.8%)となりました。

 日本においては、広告市況は軟調に推移しましたが、CT&T(カスタマー・トランスフォーメーション&テクノロジー)領域は好調を維持し、売上総利益のオーガニック成長率は1.6%、売上総利益は4489億9800万円(前期比1.8%増)となりましたた。物価上昇及びコロナ禍からの回復に伴う諸経費の増加、人員増等による人件費の増加などにより、調整後営業利益は1034億4000万円(2.1%減)、オペレーティング・マージンは23.0%(前期は23.9%)となりました。

 Americas(米州)において、Americasにおける売上総利益のオーガニック成長率は△7.2%となりました。主要マーケット別にみると、カナダ、ラテンアメリカなどは堅調でしたが、米国などは厳しい状況となっています。為替レートが全般的に円安となっていること及びM&Aにより、Americasの売上総利益は、3220億7800万円(前期比1.6%増)、調整後営業利益は730億3000万円(7.1%増)、オペレーティング・マージンは22.7%(前期は21.5%)と、いずれも前期を上回りました。

減損損失の計上および内容について
2023年11月14日に公表した通期業績予想には含まれない減損損失531億円を認識し、2023年度第4四半期(2023年10月1日~12月31日)に計上しました。当社グループでは、のれんに関して毎年第4四半期会計期間に年次の減損テストを実施しています。この度、当社グループの4事業地域の一つであるAPACにおいて、厳しい事業環境に起因した2023年度の業績悪化を踏まえ、2024年度以降の事業計画を見直し、減損テストを行った結果、2023年11月14日に公表した通期業績予想には含まれない、のれん及び無形資産の減損損失の合計531億円を新たに認識しました。なお、のれんと無形資産の減損損失額はそれぞれ502億円、29億円となります。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加