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LINEヤフー、従業員約2万人に生成AIアシスタントを提供

2024.2.29

LINEヤフー

LINEヤフー株式会社は、生成AIを活用するための技術基盤や利用環境を整え、個人向けサービスを中心に、約10か月で合計16件の生成AI機能を導入しました。

生成AIに関する取り組みについて

LINEヤフーは、AI技術の活用に際し、よりユーザーに安心してグループのサービスを利用していただくために必要な基本方針の明確化と、実効性のある自主ルールを策定することを目的とした「AI倫理に関する有識者会議」を2021年6月より開催し、継続的に外部の専門家と議論を重ねています。また、2022年7月、ユーザーのプライバシーを尊重しながらAIを安全に活用するための方針として、「Zホールディングスグループ AI倫理基本方針」(現「LINEヤフーグループ AI倫理基本方針」)を策定しました。さらに2023年6月には生成AI社内推進組織「生成AI活用推進室」(現「LINEヤフー株式会社 生成AI統括本部」)を発足し、国内外の関連機関・団体、開発・提供企業、研究機関等の最新動向を踏まえ、社内外への積極的な生成AIの活用を推進しています。

LINEヤフーでは、生成AIを活用するための技術基盤として、まずは従業員が様々な生成AIを選択できる環境づくりに取り組んでいます。OpenAI, L.L.C. が提供する全てのAPIに関する利用契約を締結しているほか、Google Cloudで提供される大規模言語モデルも利用可能とし、今後はAmazon Web ServicesやMicrosoftのAzureで提供される大規模言語モデルも導入する予定です。また、全従業員受講必須のeラーニングを通じて、生成AIを活用する際の主要なリスクやプロンプトの工夫に関する生成AI利用研修を実施しています。従業員は同研修後に実施される試験に合格した後、対話チャット型の独自AIアシスタント「LY ChatAI」の使用が可能となります。

生成AIの業務活用成果

2023年7月よりLINE株式会社およびその子会社、ヤフー株式会社の従業員約2万人に提供された独自AIアシスタントは、アンケートの結果、約7%の生産性向上が確認されました。また、2023年10月にエンジニア約7,000名を対象に導入したAIペアプログラマー「GitHub Copilot」では、約10%~30%の生産性向上が確認されました。2024年2月28日現在、LINEヤフーのサービスでは13件で生成AIが導入されており、引き続き、サービスの品質向上および利便性向上を図ります。このほか、生成AIを含むコースを展開する「データ・AI活用人材育成プログラム」を法人向けに提供しています。

今後の展望

LINEヤフーでは、ユーザープライバシーの保護と適切な情報管理を大前提とし、権利侵害や倫理面に反するAI利用に発展することがないよう、適切なガバナンス体制のもと、生成AIの活用を積極的に推進してまいります。さらに、生成AI活用による広告収益の増加や業務効率化等を通じ、中長期的に売上収益 年間約1,100億円増、生産性改善額 年間約100億円を目指します。

 

LINEヤフーの生成AI機能導入状況(2024年2月28日現在)

 

リリース 活用カテゴリ サービス 活用内容
2023年5月 サービス活用 LINEプロフィールスタジオ 自分の顔写真を元にビジュアルイメージを生成
2023年6月 生産性向上 社内活用 クリエイティブ生成ツールとしてキャッチコピー自動生成を従業員に提供
2023年7月 サービス活用 PayPayグルメ OpenAIのChatGPTプラグイン
2023年7月 生産性向上 社内活用 チャット型の独自AIアシスタントを全社員へ提供
2023年7月 サービス活用 PayPayフリマ(※9) 出品時の商品説明文の作成をサポート
2023年10月 サービス活用 LINE公式アカウント ユーザーへの返信テキスト案を自動生成(※10)
2023年10月 生産性向上 社内活用 GitHub Copilotをエンジニア7,000人に導入
2023年10月 サービス活用 DS.INSIGHT データ結果の仮設設計や分析のサポート機能
2023年10月 サービス活用 Yahoo!ニュース 生成AIによるコメント欄の要約
2023年10月 サービス活用 Yahoo!検索 一部クエリに対する生成AI回答の掲出テストを開始
2023年11月 サービス活用 LINEオープンチャット 生成AIによるメッセージ内容の要約
2023年11月 サービス活用 Yahoo!知恵袋 生成AIによる回答を表示
2023年12月 サービス活用 Yahoo!ニュース 選んだニュースを基に生成AIが2023年のポジティブ/ネガティブ度を判定
2024年1月 サービス活用 LINE AI Q&A 「LINE」アプリ内でユーザーの質問に生成AIが回答
2024年2月 サービス活用 Yahoo!しごとカタログ 企業のクチコミを生成AIが要約
2024年2月 サービス活用 LINE AI アシスタント 「LINE」アプリ内で生成AIによる情報検索や画像の翻訳・解析などが可能

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