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JIAA、2023年のインターネット広告市場動向トピックを発表

2024.4.17

JIAA
一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会(以下、JIAA)は、2023年1月~2024年1月までのインターネット広告市場の実態や現状、変化、課題等をヒアリング調査により取りまとめ、そのトピックを発表しました

◆インターネット広告市場全体の動向
・2023年5月に新型コロナウイルス感染症は5類感染症に移行し、コロナ禍は事実上収束した。経済回復が遅れていた日本も、インバウンド需要の回復、サプライチェーンの正常化などによって、企業業績は堅調に推移した。企業マーケティングのデジタルシフトもさらに進展する中、電通が発表したインターネット広告費は3兆3,330億円(前年比107.8%)となり、日本の広告市場を牽引した。

◆メディア・企業の動向
・メディア領域では多様化が進む動画広告が高成長を続け、国内電通グループ4社の発表によると前年比115.9%となった。一方、コンテンツメディアやECプラットフォームは、ユーザーの閲読や購買行動など、精度の高い自社データを活用した広告機会の提供を通じて、広告主のニーズへの対応を進めている。また、自社IDを活用して異業種から広告事業に参入する企業も増加し、これに関連した会員社のビジネスも拡大した。
・企業のマーケティングにおいては、リアル・バーチャルを自在に行き来する生活者との接点をどのように構築し、維持・拡大していくかが喫緊の課題になってきた。これに対応して会員社のビジネスも、広告販売だけでなくデジタルマーケティングプロセスの支援サービスに広がっている。

◆データ利活用とプライバシー保護
・2024年中にサードパーティクッキーの利用停止が迫る中、会員社は計画的に準備を進めているものの、実際の影響についての見方は大きく分かれている。また、クッキーレスへの対応は、インターネット広告における広告効果の定義や市場構造について、業界全体で改めて考える契機にもなっている。

◆AIの影響
・ChatGPTの登場以前から、広告配信などでAIの開発や実務利用を進めている会員社は多く、知見の集積は進んでいる。AIの開発・実装力が今後のインターネット広告ビジネスにおける競争力の鍵になるという認識も、会員社に共通している。

◆業界発展のための課題・問題意識
・インターネット広告がマーケティングDX(デジタルトランスフォーメーション)に対応してビジネス成長のドライバーへとなっていく時代に求められるのは、全体を俯瞰し中長期的にビジネスを進めていく力や、広告主のニーズを的確に把握するための対人コミュニケーション能力、個別のソリューションを統合する力などの人間力とする点でも、会員社の意見は一致している。
・インターネット広告は、社会の変化とテクノロジーの発展とともに、マスメディア広告の補完・代替を超えて独自の価値創造の道を歩み始めた。同時に、虚偽・違法広告やアドフラウドなどの脅威に対する不断の対策も不可欠になっている。JIAAは会員社とともに、これからもインターネット広告市場の発展と社会・経済への貢献の両立を目指して活動を続けていく。

調査について

●調査テーマ
2023年の「インターネット広告市場全体の動向」、「メディア・企業の動向」、「データ利活用とプライバシー保護」、「AIの影響」、「業界発展のための課題・問題意識」、その他新しい取り組みについて
※テーマは実施ごとに検討を行い設定
●調査概要
調査方法   : ヒアリング調査
調査対象者  : JIAA会員社より各業態から代表する企業を選定
調査対象期間 : 2023年1月~2024年1月
調査実施   : JIAA啓発共有委員会 市場動向調査プロジェクト(調査委託先:日経広告研究所)
レポート発行日: 2024年3月29日(JIAA会員限定配付)
JIAAでは継続的にこの事業を実施し、次回調査以降もインターネット広告市場の動向に関するトピックの発表を行う予定です。


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