電通グループ、落合陽一が代表を務める国内第一号DAO法人とメンバーシップNFTについて共同研究を開始
電通グループのR&D組織「電通イノベーションイニシアティブ」(以下「DII」)は、メディアアーティストの落合陽一(筑波大学図書館情報メディア系准教授・デジタルネイチャー開発研究センターセンター長(以下、落合氏))らを代表社員とする国内初のDAO(分散型自律組織)法人「Table Unstable DAO合同会社」との共同研究を開始することで合意しました。
電通グループはこれまで,ODKソリューションズら共同研究各社とともに落合氏を中心とするサイエンスアウトリーチ活動「Table Unstable – 落合陽一サマースクール※2」や近畿大学でのフォトリアルアバターUIを用いたWeb3.0ウォレットの実証実験※3など、ブロックチェーン技術の教育分野での利活用可能性の検証を進めてきました。本日施行されたDAO法により国内第一号の合同会社型DAOとしてTable Unstable DAO合同会社が設立されることを受け、DIIは同社をR&Dパートナーとする新たな共同研究を開始します。本共同研究の目的は以下の通りです。
▪️メンバーシップNFTを用いた同窓生コミュニティ運営の可能性検証
▪️メンバーシップNFT保有者に対する第三者からのインセンティブ提供の可能性検証
▪️メンバーシップNFT保有者に対する就学就業支援サービス提供の可能性検証
DAOとは、ブロックチェーン技術であるスマートコントラクトとNFTなどのトークンをガバナンス手段として活用することで、共通のミッション達成に向けて活動する組織を指します。参加者自らが「ガバナンストークン」と呼ばれる組織のオーナーシップを持つことが成立要件とされ、運営会社や取締役会などが存在しなくとも、参加者が自律的に運営を行うことが可能な組織です。組織管理の観点ではガバナンスの透明性や組織・財産の管理や執行コストの低減につながること、また経営の観点ではトークンによる経済圏の生成を通じて持続的な成長へつながることが期待されています。
そこで電通グループは、これまでのTable Unstable – 落合陽一サマースクールに参加し卒業証明書NFTを有する卒業生や近畿大学などDIIのサイエンスアウトリーチ活動・実証実験などに参加した大学生らに対してTable Unstable DAO合同会社のガバナンストークンとして機能するメンバーシップNFTを発行し、特定テーマに対して興味・関心を寄せるニッチな価値観コミュニティとして同窓生メンバーを組織化していくとともに、マス向けとは異なるニッチな価値観に基づく知の共創ネットワークに対するコミュニティ特性をとらえたインセンティブ提供を実現するためのNFTの利活用手法や、将来のニッチなアイデンティティ特性をふまえた就学や就職支援サービスを実現するためのNFT利活用の可能性について検証していきます。