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「リエンゲージメント広告」とは?押さえておきたいアプリマーケティング手法

あまり聞き慣れないマーケティング用語である「リエンゲージメント広告」。

一瞬リターゲティング広告と勘違いしてしまう方も多くいらっしゃいますが、異なるマーケティング手法となります。

実はリエンゲージメント広告は、モバイルアプリの利用率を高めるために行われるマーケティング手法で、モバイルアプリマーケティング業界では基本的な用語の一つです。

ここでは、マーケティングのプロフェッショナルを目指すなら必ず知っておきたい「リエンゲージメント広告」について解説していきます。

リエンゲージメント広告とは、どういったもの?

まず、「リエンゲージメント」という言葉について考えてみましょう。

リエンゲージメントは英語にすると「Re-Engagement」。

Engagement(エンゲージメント)は皆さんご存知の通り、デジタルマーケティングにおいてはプロダクトに対するユーザーのアクティブ度や愛着などを表す言葉です。

つまり、リエンゲージメント広告とは、エンゲージメント(Engagement)を再び(Re-)高めるための広告手法ということです。

ただし注意が必要なのが、リエンゲージメント広告は主にモバイルアプリのマーケティング分野において用いられる用語ということ。(※2019年現在、今後アプリ以外でも広義に利用される可能性もあります。)

あるスマホアプリにおいて、既にインストールしているが利用率が低いユーザーに対して、エンゲージメントを高めるよう促す広告を指します。

リエンゲージメント広告

ユーザーの新規獲得ではなく、既存の利用ユーザーに対するアプローチという点がポイントです。

リターゲティング広告との違い

リターゲティング広告とリエンゲージメント広告は、字面が似ているので混同する方もいらっしゃいますが、違いは何でしょうか?

簡単に説明しますと、リターゲティングは”手法”や”テクノロジー”の話である一方、リエンゲージメントは”目的”の話であるということです。

リターゲティング広告はユーザーの属性や行動データ(例えばWebサイトの閲覧履歴)などを元に、適切なユーザーに適切な広告を表示させる”テクノロジー”です。

一方、リエンゲージメント広告はリターゲティングのような技術を用いて既存ユーザーに対して、再度アプリに再訪し利用をしてもらえるように促すのが”目的”の広告です。

以上のことから、リエンゲージメント広告はリターゲティング広告の一部とも言えます。(※実際にアプリリターゲティングと呼ばれることもあります。)

具体的にどういったアプローチが取られるのか?

リエンゲージメント広告は、アプリをインストール済みの各ユーザーの利用動向をツールで分析しアドネットワークと連携することで、エンゲージメントを高めたいユーザーに対してのみ広告を配信します。

リエンゲージメントの配信先は、ウェブサイトのディスプレイ広告枠やターゲットアプリ以外のモバイルアプリ内の広告枠があります。

広告の形式はバナー広告がメジャーですが、最近ではより効果的な手法として動画広告も注目されています。

例えば、動画リワード型広告などがあり、アプリ内のコンテンツやアイテムを提供する代わりに15秒~30秒程度の広告動画を流すといったものです。

広告の内容としては、リエンゲージメント広告の利用が多いゲームアプリの例を出すと、期間限定キャンペーンやカムバック特典など、ユーザーに何らかのインセンティブを提供する形が考えられます。

市場規模について

サイバーエージェントのスマートフォン広告マーケティングの子会社、CyberZ社の調査(2016年調査)によると、リエンゲージメント広告の市場規模は年約130%成長が見込まれ、2020年あたりには350億円規模になると見込まれています。

実際は当時の予測よりも大きく成長しているので、最新予測ですと400~500億円規模に膨らむ可能性も高いです。

まだ積極的に利用している広告主の分野が偏っていますが(ゲームアプリ系)、最近ではユーザーのLTV向上に予算を当てて本格的に取り組む企業も増えており、また広告手法としても動画広告が普及し始めているので、今後大きな成長が十分に見込まれる注目の分野と言えます。

リエンゲージメントを支援するマーケティングツール

リエンゲージメント広告(アプリリターゲティング)を支援するツールは以下のようなものがあります。

Remerge(Remerge社)
・LayApp(株式会社フリークアウト)
・Red(株式会社フリークアウト)
・Dynalist(Dynalist社)
・KANADE DSP(京セラコミュニケーションシステム株式会社)


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