初心者でもわかりやすい!リターゲティング広告の仕組みを図解
今やデジタルマーケティング手法の定番となっている「リターゲティング広告」。
多くの便利なマーケティングツールがある現在では、システムに詳しくないマーケッターの方でも比較的簡単にリターゲティング広告を利用することができます。
リターゲティングの仕組みを深く理解せずとも広告は出稿できますが、その仕組みを理解することでリターゲティング広告で、できること・できないこと、強み・弱みが良くわかり、適切なシーンでより効果的に活用することができます。
一流のデジタルマーケッターを目指す上で知っておきたい、リターゲティング広告の仕組み。
この記事では、仕事でリターゲティング広告を実際に利用しているがまだ理解が浅いなと思っている方、将来的に利用したいと考えている方へ、リターゲティング広告の仕組みについて図を用いてわかりやすく説明します。
※当該記事はITエンジニアの知識を持たないマーケッターの方を対象としたものです。IT技術に関する内容については一部内容を簡略しております点、ご了承ください。
【おさらい】リターゲティング広告とは?
仕組みについての説明に入る前に、簡単にリターゲティング広告とはどういったものなのかについて説明したいと思います。
リターゲティング広告とは、自分のサイトを訪問したユーザーに対して配信する広告のことです。
そのユーザーに対して訪問したしるしをつけて、別のサイトを訪問した際にそのサイトに設置されている広告スペースに自分のサイトの広告を表示させることができます。
リターゲティング広告を活用することで、自社サイトや商品に興味を持っている可能性の高いユーザーにアプローチすることや、一度見た商品を再度訴求し購買を促すことができます。
仕組みを理解する上で押さえておくべき用語
リターゲティング広告の仕組みをざっくり把握したところで、実際にどのような技術で実現されているか、どういった準備が必要になるか、深く理解していきましょう。
そのために、まずは重要な用語をいくつか紹介したいと思います。
Cookie(クッキー)
CookieはWebに詳しい方であれば知っている技術です。
Cookieとは、Webサーバー(Webサイト) と Webブラウザ間で情報を保存する仕組みのことです。
Cookieにはは2種類、「ファーストパーティークッキー」と「サードパーティークッキー」があります。
「ファーストパーティークッキー」は同じドメインのサイトでのみ有効になるCookieです。つまりあるサイトにてファーストパーティークッキーで保存された情報は、他のサイトでは参照することができません。
一方「サードパーティークッキー」は異なるドメインでも横断的に利用できるCookieです。これを利用することで、一人のユーザーを複数のサイト間でトラッキングすることができます。
リターゲティング広告の仕組みを理解する上では、サードパーティークッキーのことを知っておく必要があります。
解析タグ(リターゲティングタグ)
あるユーザーのWeb上の動向をトラッキングするのにサードパーティークッキーを利用することがわかりましたが、それでは一体どのようにしてサイトに訪問してきたユーザーの情報を取得し、Cookieに保存するのでしょうか?
ずばり!ユーザーの情報を取得するためには、リターゲティング用の解析タグをWebページ上に設定する必要があります。
解析タグはユーザーがサイトに訪問するとそれを検知し(発火といいます)、ユーザーの情報を取得、リターゲティングのシステムサーバーに送信します。
リターゲティング広告配信の仕組み
「Cookie(クッキー)」と「解析タグ」の2つを理解したところで、本題のリターゲティング広告の仕組みについて、解説していきたいと思います。
まずは図にまとめてみましたので、ご覧ください。
(※以下説明はリターゲティング広告配信の仕組みを簡略化したものです。内容はリターゲティングシステムによって異なる可能性もございます。)
まずユーザーは、①自分のサイトAに訪問します。サイトにはリターゲティング用の解析タグが設定されており、ユーザーの訪問と同時に②発火します。
解析タグは、③自社サイトやユーザーの動向にに関する情報をリターゲティングシステムのアドサーバーに送信します。
アドサーバー側では、④ユーザーを識別するIDを発行しデータをデータベースに保存します。
発行されたユーザー識別子は、Cookieのシステムを利用して⑤Webブラウザ側にも送付され、以後有効期限が切れるまで、⑥Cookieで管理されます。
その後サイトAを訪問したユーザーが、広告の配信スペースを持つ別サイトBを訪問したとします。
ユーザーが⑦別サイトBに訪問すると、広告の配信作業が始まります。
まず、⑧Cookie上のユーザー識別子を元にアドサーバー側へ広告の配信リクエストが送られます。
アドサーバー側では、ユーザー識別子に対応するデータを元に配信する広告が決定されます。
その後、適切な広告がサイトB側に送られ、⑨自社サイトAの広告が配信されるといった流れです。
以上、リターゲティング広告配信の仕組みざっくり図にまとめて説明致しました。
今回はWEBサイトを中心にリターゲティングの仕組みについて説明しましたが、スマホアプリなどでもリターゲティング広告は利用されています。