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  • 2020.11.7

民放テレビ局4社の2020年上半期決算まとめ 〜利益はテレビ東京の一人勝ち、日本テレビはスポーツジムで大苦戦〜

在京民放テレビ局5社のうちテレビ朝日HDを除く、4社の決算が出ましたので前回に引き続き分析したいと思います。

連結売上高

民放4局 連結売上高

まずはホールディングス全体の連結売上高ですが、各社とも前年同期比で減収となっています。やはり新型コロナウイルスの影響もありトップラインは伸び悩んでいるようです。特にフジ・メディア・ホールディングスは観光業なども打撃を受けて2割を超える減収です。

連結純利益

民放4社 連結純利益

純利益は売上高と違って大きく明暗がわかれる結果となりました。まず特筆するべきは日本テレビHDの赤字転落です。こちらは新型コロナによる放送業の停滞もありますが、主要因はティップネスなどのスポーツクラブ事業が大きく足を引っ張る形となったためです。このような厳しい数字を受けて日本テレビHDは役員の報酬減額も発表しました。

一方で一人勝ちとなったのはテレビ東京です。巣ごもり需要でグループ会社であるBS系の通販番組が伸びたことに加えて、出社率を極限に抑えるなどの番組制作費も含めた徹底した経費削減によるものです。

またこの決算の数字だけではわかりづらいのですが、TBSは通期予想を上方修正をしました。理由としては、広告の緩やかな回復としていますが、利益の8割ほどを不動産事業が生み出しているので、新型コロナの影響が比較的小さかったことが勝因かもしれません。

民放4社 単体売上高

つぎはテレビ局本来の強さがわかる単体での決算です。売上高はHD全体と同じく各社減収です。やはりここでもフジテレビが最も凹みが大きいことがわかります。

民放4社 単体純利益

純利益は各社で差が出ました。最もひどいのはここでもフジテレビです。純利益は99.7%減少というほぼゼロに近い状態となってしまいました。TBSも単体だと苦戦していることがわかります。テレビ東京もグループ会社と比べると単体は苦戦をしています。

一方で、グループ全体では赤字であった日本テレビは単体では好調です。単体にはスポーツクラブ事業が含まれないことも当然ありますが、不動産業が好調なことがここでも勝因になっています。

2020年上半期の民放テレビ局4社決算の感想

新型コロナの影響もありテレビ広告の苦戦は加速をしています。しかし、日本テレビは、放送業のみから脱却するために事業多角化で開始したスポーツクラブ事業が結果的に大きな赤字を生み出してしまいました。

結果的に今回の決算での勝因は、経費削減と不動産であったと言えそうです。経費削減は長い目で見るとグロス成長に貢献できず、不動産は安定していそうですが、テレビ局がすべて不動産賃貸だけで利益を上げているという状態はやや寂しい気持ちになります。


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